GitHubはこのほど、公式ブログ「Introducing the GitHub transparency center」において、GitHubプラットフォームの透明性を開示するために新たに「GitHub Transparency Center」を開設したと伝えた。同時に、2023年上半期の透明性レポートも公開した。
GitHubでは定期的に透明性レポートを公開している。これは、GitHubプラットフォームにおいて開発者のプライバシーを保護し、同時にリポジトリやコンテンツに対して不当に削除や閲覧制限が行われていないことを示すためのもの。透明性レポートでは、ユーザー情報に対して受けた法的な要求の種類や回数、政府機関によるコンテンツの削除要請に対する処理方法、DMCA(Digital Millennium Copyright Act :デジタルミレニアム著作権法)に基づくコンテンツの削除要請に対する処理方法などといった統計データがまとめられている。
従来は公式ブログ上で透明性レポートが公開されてきたが、ユーザー自身がCSV形式で詳細なデータをダウンロードできるように、専用サイトとしてTransparency Centerを開設したという。
2023年上半期(1月から6月)の概要は次の通りである。
- ユーザー情報のリクエストは256件、うち実際の情報開示は216件、影響を受けたアカウントは550件
- 政府による削除リクエストは10件、うち実際に削除されたのは7件
- DMCAに基づく削除リクエストは1,086件、第1201条に基づく技術的保護手段の回避に関する請求が221件、影響を受けたプロジェクトは14,159件
- 自動スキャンでCSEAI(児童の性的搾取および虐待画像)が検出されたアカウントが2件、GitHubスタッフからNCMEC(全米行方不明・被搾取児童センター)への報告が12件
より詳細な情報はTransparency Centerで公開および解説されている。また、GitHubリポジトリから完全なデータセットや個別のCSVをダウンロードすることもできる。