キャンプやツーリングも最適な季節ではあるが、バイクに乗っていると設置したナビに走行中に目を落とせない。ナビの位置が走行時の視点とは随分と離れ、四輪に比べて不安定な車体をキープしながらヘルメットの外にある小さな端末を見る気にならない。停車中に急いで小さな画面を操作して確認するかコンビニなどで休憩を挟みながら新たなルートに臨んでいくが、何かエクスペリエンスが足りない。パイオニアは10月31日、新たに開発するバイク用音声ナビ「MOTTO GO」β版をテストユーザー向けにリリースした。

  • (同社資料より)

ルート探索に関する特許80件以上を持つ同社のルーティング技術と車載機器収集の走行履歴データを活用する「MOTTO GO」は、音声でライダーをナビゲートする。排気量区分別のルート検索を搭載し、"2つ目の信号を左です"のようにプッシュ音声で走行中のライダーをサポート。インカムやイヤホン、スピーカーを利用するライダー向けのアプリ(Android OS ver9.0以上)でGoogle Playからダウンロードできる。テストユーザーの募集期間は2024年3月までだが、特設サイトから11月末日までのアンケートに回答するとリバークレイン社のバイク用品販売サイトWebike(ウェビック)ポイントが抽選でプレゼントされるなどの特典も用意されている。

同社では約7割のライダーがナビを使用しているという同社調査結果や一般社団法人日本自動車工業会(JAMA)の二輪市場動向調査によるインカムの普及率(22%)や意欲(13%)を挙げており、ライダー向けに音声を活用したサービスを提供できる環境が整いつつあると開発の背景を述べている。スマホを操作せずに音声で自由にルートを進めるのであれば、たしかに新しい体験が期待できそうだ。