シャープは10月25日、倉庫の収納力拡大とピッキング作業の効率化を実現し、倉庫運営における生産性向上に貢献するという「ロボットストレージシステム」を開発したと発表した。
新システムでは、品物を格納する専用棚を建物の天井高に合わせて設計する。デッドスペースになりがちな倉庫上部の空間を有効活用することで収納力を拡大し、季節や需給状況により変化する在庫量に合わせた対応を実現する。
自動搬送ロボットは、バランス設計により高所のコンテナの移載にも対応する。最大5.3mの高さに収納したコンテナもぐらつきを抑えて取り出し、ピッキング作業者の元まで運搬する。上下に伸びたフレームは、長さを5.3mから3.6mの間で伸縮可能な可変式であり、防火シャッターや梁などにより高さが限られる場所もくぐり抜けて走行できる。
同社独自という集中制御システムである「AOS(AGV Operating System)」により、最大500台までの自動搬送ロボットを一元管理でき、最短経路などを算出し最適な配車を行う。
ピッキング作業者は目の前に運ばれてきたコンテナからピッキングするだけであり、作業を効率化すると共に、人為的ミスの抑制にも貢献するとしている。