ホンダの航空機子会社である米ホンダ エアクラフト カンパニー(Honda Aircraft Company:HACI)が、2023年6月に開発・生産を公表した次世代小型ジェット機の名称を「HondaJet Echelon」としたことを発表した。
10月17日から19日まで、米国ネバダ州ラスベガス市で開催されている世界最大のビジネス航空機ショー「2023 ビジネス アビエーション コンベンション アンド エキシビション(2023 NBAA-BACE)」にてモックアップモデルを展示しているという。
そんなHondaJet Echelonは現在、米国などでの型式証明取得に向けた開発計画として、2026年の初飛行を予定し、その機体開発を進めているとしている。
独自の主翼上面にジェットエンジンを配置する構造を採用しているほか、自然層流翼型・ノーズ、コンポジット胴体を進化させることで、北米などで競合するライトジェット機と比べて20%程度、上位カテゴリの中型ジェット機と比べると40%以上の燃費向上を実現。ライトジェット機でありながらノンストップでの北米大陸の横断が可能だと説明する。
また、乗員・乗客合わせて最大11名が搭乗でき、その客室は、長距離飛行に適した広いキャビン空間と優れた静粛性を実現しており、快適で高効率な移動を提供することで高い満足度を提供するとしている。
なお名前に用いられた「Echelon」とは「梯形編隊飛行」を意味する言葉で、航空機では高効率な空力性能を実現する飛行パターンを意味しており、HondaJetの特長を表していること、ならびにプレミアムカテゴリを指す言葉としても使われることから、HondaJetブランドの最上級モデルという意味を込めたという。今後の製品化に向けてのスケジュールとしては、2024年半ばに初号機の製造を開始する予定としているほか、2026年に初テスト飛行、2028年に型式証明取得をそれぞれ予定するとしている。