Secual、ギガプライズ、インターネットイニシアティブ(IIJ)の3社は10月17日、Secualが提供する防犯・防災・見守り機能を搭載した次世代街灯である「Secual Smart Pole(セキュアルスマートポール)」の新機能や同製品を使用する新サービスの開発に向けて、IIJの白井データセンターキャンパス(白井DCC)において共同で実証実験を開始した。
Smart Poleは、内蔵するカメラで周囲の異常を検知し遠隔で知らせる防犯機能や、気象庁の災害情報と連動して警告灯を点滅する防災機能など、ネットワークを活用した多彩な機能を備えた次世代街灯。これまでに分譲地や公園などでの導入実績がある。
集合住宅向けにインターネット接続サービスを提供するギガプライズは、Secualと新しい街灯モデルの共同開発で2021年4月に合意し、公衆Wi-Fiを使った通信インフラの提供や人流・混雑の測定など、より広い分野での利活用に取り組んできた。
白井DCCには、プライベートLTE、LoRaWAN、Wi-Fi6などの次世代の無線技術を実験的に使用できる施設や、エッジ・コンピューティングの基盤として利用できるというマイクロ・データセンター、衛星ブロードバンドである「Starlink(スターリンク)」など、技術検証が可能な環境が整っている。
これらの新たなIT・ネットワーク技術をSmart Poleと組み合わせることで、例えば、有事においてブロードバンド回線が利用できなくなった場合に、居住者にインターネット・サービスを継続して提供できる仕組みや、マンションのDX(デジタル・トランスフォーメーション)化で利用が見込まれる防犯・スマートロック製品などとの通信連携など、幅広い活用目的で検証を進める。
なおIIJは、今回の実証実験を通して2024年度に不動産および不動産管理業界向けマンションDXソリューションの商用化を目指し、Secualおよびギガプライズと連携して導入・運用保守体制作りなどを進めていくとのことだ。