日本板硝子(NSG)は10月10日、同社グループの建設用ガラス事業の欧州地域において、同社従来品のフロートグラスと比較してカーボンフットプリントを50%削減したLowカーボングラス「Pilkington Mirai」を新発売することを発表した。
新製品は、通常のフロートガラスの性能・品質・デザイン性は維持したまま、製造プロセスにおける代替燃料の使用、高比率でのリサイクルガラスの使用、再生可能電力の使用を組み合わせることで、販売過程におけるCO2排出量を削減したとのこと。その結果、従来品との比較でカーボンフットプリントを50%まで抑制することに成功したとする。
またNSGによると、同製品は厚さの調整や各種コーティング過去といった用途に合わせた仕様設計ができる上、Low-Eガラス、日射コントロールガラス、防音ガラスなどとして加工を施すことも可能。建物の性能や規制要件を満たしながら、CO2排出量のみを削減することができるという。
NSGグループは事業拡大と環境課題解決を両立するため、2030年までに温室効果ガス排出量を30%削減(2018年比)し、2050年にはカーボンニュートラルを達成することを目指している。また、気候変動への対応をはじめとするサステナビリティ目標の達成に向けた行動を強化・加速するため、サステナビリティに大きな影響を与える8つの主要分野を定め推進する「NSGグループ サステナブル・サプライチェーン憲章」を制定し、取り組みを開始している。
今回発表された新製品も、建物の“未来”を支える次世代のガラス製品としてサステナブルな社会に寄与することを目指し“Mirai”と名付けられており、NSGは今後もこうしたグループ全体の活動と連携しながら、高付加価値のガラス製品とサービスを通じた持続可能な社会の実現を目指すとしている。