アステラス製薬、BioLabs、三井不動産は10月11日、つくばおよび柏の葉におけるライフサイエンスエコシステムの発展に向けた覚書を締結したことを発表した。3社はこの覚書に基づき、アステラス製薬が同社の研究所の一つであるつくば研究センター内に開設したオープンイノベーション拠点「SakuLab-Tsukuba」の推進について連携する。

さらに、つくばおよび柏の葉とその周辺地域において、オープンイノベーションの加速や、ライフサイエンスエコシステムの発展を目指すとのことだ。

アステラス製薬が開設したオープンイノベーション拠点SakuLabは、「咲く」と「桜」からアイデアの種が成長し花開く場となるよう名付けられた。この場所に集まる人が新たな一歩を踏み出す出発点となり、さまざまなアイデアが行き交い、患者の毎日を変えるようなヘルスケアソリューションが生まれることへの願いがあるという。

アステラス製薬はSakuLab-Tsukubaにすぐに使える実験施設を用意し、イノベーションの創出を目指すスタートアップ企業やアカデミアなどの支援を行うほか、利用者同士の、あるいは利用者とアステラス製薬の研究員とのネットワーク機会を提供する。

BioLabsはグローバルにライフサイエンス分野でシェアラボ施設やスタートアップ企業を支援するインキュベーションプログラムの運営をしている。同社は今回の覚書に基づいて、アステラス製薬に対して施設運営のノウハウを提供する。また、共同で利用するイノベーター向けのイベントの実施や、海外のライフサイエンス拠点とのコミュニケーション機会の提供などを行う。

三井不動産は、柏の葉で賃貸型ウェットラボ「三井リンクラボ柏の葉1」を運営しており、オープンイノベーションを支援している。アステラス製薬は三井リンクラボ柏の葉1内で、がん微小環境研究のオープンイノベーション拠点「TME iLab」を展開中だ。両社は覚書に基づき、つくばおよび柏の葉とその周辺地域におけるライフサイエンスエコシステムの発展で連携する方針。