三菱電機とデンソーが光学材料や半導体材料の開発、製造、販売を行う米Coherentが2023年4月に設立したSiCウェハ製造などを手掛ける事業会社Silicon Carbideに対して、それぞれ5億ドル、合計10億ドルの出資を行うことを明らかにした。
これはCoherentが2023年5月に発表したSiC事業の包括的戦略見直しに基づき行われるもので、これにより三菱電機とデンソーは、Silicon Carbideの非支配株主持分を12.5%ずつ譲り受け、Coherentが75%の株を保有することとなる。
また、Silicon Carbideは今回の取引に伴い、デンソーおよび三菱電機と長期供給契約を締結。Silicon Carbideが製造する150mmおよび200mm SiCウェハおよびエピタキシャルウェハの2社への長期安定供給を図るという。
なお、三菱電機はこれまでもCoherentと150mm SiCウェハの供給を受けてきた経緯があり、今後は高品質な200mm SiCウェハの共同開発を進めていくとしているほか、約1000億円を投資して200mm SiCウェハ対応の新工場棟を2026年に熊本県にて稼働させる予定だともしている。