三菱UFJ信託銀行、NTTデータ、伊藤忠テクノソリューションズ、TOPPANデジタル、博報堂キースリー、日立製作所、富士通およびアンダーソン・毛利・友常法律事務所外国法共同事業は10月10日、分散型IDと連携したデジタル証明書のビジネス共創を目指し、同日に「DID/VC共創コンソーシアム」(DVCC)を設立したことを発表した。

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    DID/VC共創コンソーシアム イメージ

DVCCでは、DIDとVCの社会実装と普及を促進する相互運用ルールを整備し、社会課題の解決による社会貢献や本技術を活用したビジネス共創に取り組んでいく方針としている。

同コンソーシアムは「DID(分散型ID)/VC(検証可能なデジタル証明書)」に着目する。日本におけるビジネスユースケースの実証や相互運用のルール整備を行い、同技術を活用したビジネス共創を通して、DID/VCの社会的な普及を促進させ、安心安全なデジタル社会を実現していきたい考えだという。

DID/VCの技術仕様としての標準化は、W3C(World Wide Webで使用される各種技術の標準化を推進するために設立された標準化団体)、IETF(インターネットの機能改善を目指す標準化団体)、OIDF(米国で設立された非営利の国際標準化団体)などで現在もグローバルで進められているため、同コンソーシアムにおいても適宜その整理に沿う形で検討を進めていく予定。

また、同コンソーシアムは、あくまで日本のビジネスシーンへの適応を優先して目指すものとなっているという。

同コンソーシアムは主に「ビジネス共創」「相互運用に向けたルール整備」「資源の共通利用」「国・省庁など外部との情報連携」という4つの活動に取り組む予定。

今後は、2023年10月から、会員企業8社でルール整備分科会での協議を優先して進め、相互運用性の確保に向けて、優先度の高い汎用的な検討事項を協議する。

これと並行して複数の事業会社の参加を調整し、ビジネス共創分科会を今後立ち上げ、ルール整備分科会での議論も踏まえて、特定のユースケースを想定したより具体的な協議を進めていく方針。