NTTコミュニケーションズ(以下、NTT Com)は10月6日、しまなみジャパン、ナビタイムジャパン、伊予銀行、いよぎん地域経済研究センターらと共に、広島県尾道市と愛媛県今治市をつなぐ「しまなみ海道エリア」において、レンタサイクル利用者向けのアプリなどを活用した実証実験を開始すると発表した。
今回の実証実験では、観光客の属性や地域内での動態などのデータを明確に把握し、観光DX(デジタルトランスフォーメーション)へとつなげるため、先進モデルの創出と持続可能な観光地作りを目指すとのことだ。
具体的には、レンタサイクル利用者向けのスマホアプリを開発し、旅行者の周遊を促進する。アプリではしまなみ海道エリアの飲食店や観光スポットの情報を提供するほか、走行距離や時間に応じた音声レコメンドにより、エリア内を楽しく快適に周遊できるようにサポートする。
また、レンタサイクルの予約および貸出業務について、ペーパーレス化や支払いのキャッシュレス化を進めることで業務効率を改善し、受付に要する時間の短縮や手厚い観光案内を可能とすることで、サービスの質の向上を狙う。
レンタサイクル利用者向けのアプリや受付のデジタル化によって得られたデータは、SNS(Social Networking Service)のデータや気象データなどと一元管理可能なデータ基盤に集約される。その上で、レンタサイクル利用者の属性および行動実態を把握するためのダッシュボードを開発して的確な現状把握へとつなげることで、経験や勘に依存した経営からデータを活用した観光地経営の実践を実現するとのことだ。