創業1637年の酒造メーカー月桂冠が、実験的な日本酒を試作段階で商品化する「Gekkeikan Studio」。酵母に関する研究開発から生まれた"本物のメロンよりもメロンらしい日本酒"や"パイナップルを思わせるトロピカルなテイストの日本酒"など日本酒を進化させるプロジェクトを発信しているが、新たにAIを用いて挑んだ「Gekkeikan Studio no.4」が発表された。

アルコール分5%の日本酒「Gekkeikan Studio no.4」は、日本酒ソムリエAIシステム「KAORIUM for Sake」を開発するSCENTMATIC社と共同で取り組むもので低アルコールでも日本酒らしい味わいを出すためにAIを用いる。日本酒ってどんな味?表現するのは確かに難しい。

SCENTMATIC社の「KAORIUM」はインターネット上の表現や人の香りの感じ方を学習するAIで"香り"と"言葉"のつながりを掘り下げられる。ここに1万以上の日本酒の風味や感性データと酒ソムリエの感性を融合させる「KAORIUM for Sake」を用いることで、日本酒らしさを残したまま一般的に15%前後と言われるアルコール分を5%に低減し"甘味や酸味の適度なバランスから生まれる、華やかですっきりとした味わい"を実現したという。

  • SCENTMATICの日本酒ソムリエAIシステム「KAORIUM for Sake」(同社資料より)

AIが寄与する新たな日本酒は一体どんな味なのか?気になる方も多いはず。10月6日から月桂冠直営のインターネットショッピングサイト「月桂冠オンラインショップ 本店」(https://www.gekkeikan-shop.jp)と「月桂冠大倉記念館」(京都市伏見区)の売店で500本限定で3,300円で販売される。