radikoは10月5日、脳科学的な知見と脳計測技術を有するNeUの協力のもとで、脳科学の見地から音声が記憶にもたらす影響を明らかにするための実証実験を実施したことを発表した。その結果、音声広告は映像広告と比較して優位性があることを確認したという。
その有意性とは、音声広告は映像広告よりも自分に向けられた情報として受け取る記憶領域の脳活動が高まるほか、音声広告の方が交感神経優位となり、より情報に注意が向いている状態になるというものだ。そのため、映像広告よりも商品・サービス名や広告のストーリーおよび内容の記憶率や記憶維持率が高くなるようだ。
今回の実証においては、fNIRS(機能的近赤外線分光法)を用いた脳のイメージングや、心拍と皮膚電位の分析といった脳科学的な実験に加えて、記憶の維持に関するテストを実施している。
こうした結果から、音声広告は新商品や新サービス、社名変更など、認知の拡大と定着を目的とする企業のマーケティング活動においては映像広告と比べても有用な広告手法であると言えるそうだ。
radikoは今後について、脳科学的なアプローチだけではなく、ファーストパーティデータをはじめ位置情報データや購買データなども組み合わせることで、今後も音声広告の効果特性に関する実証を積み重ね、音声広告市場の拡大に寄与するとしている。