楽天コミュニケーションズは10月3日、「コンタクトセンターにおけるAI活用に関する意識調査」の結果を発表した。これによると、コンタクトセンター責任者やスーパーバイザー(SV)の9割が生成AI(人工知能)の利用に前向きだという。
同調査は同社が6月12日・13日の2日間において、全国のコンタクトセンターの責任者またはスーパーバイザーを対象にインターネットにより実施したものであり、有効回答者数は220人。
自社のコンタクトセンターにおけるAIの活用状況を聞いたところ、「活用している」が52.7%、「活用に向けて準備中」が40.5%、「活用も準備もしていない」が5.5%だった。
席数規模別に見ると、501席以上のコンタクトセンターでは64.9%がAIを活用していると回答した一方、100席以下では活用しているとの回答が40.6%に留まり、501席以上とは24.3ポイントの差があった。
AIを活用しているか今後活用予定という回答者に具体的な用途を尋ねたところ、「AIチャットボットによる応対の自動化・省力化」が66.8%と最多であり、以下「AI-IVR(自動音声応答システム)による応対の自動化・省力化」(50.7%)、「顧客の感情分析による応対品質向上」(47.8%)が続く。
ChatGPTの公開により生成AIへの注目度が高まったことにより、生成AIへの興味がどう変化したかを聞くと、「関心度がとても高まった」が22.7%、「関心度が高まった」が42.3%、「関心度がやや高まった」が20.5%となり、計85.5%が関心度が高まったと回答している。
コンタクトセンターで生成AIを活用したいか質問したところ、「とても活用したい」が27.3%、「活用したい」が47.7%、「やや活用したい」が15.0%であり、前向きな回答者が90.0%に上る。
生成AIをとても活用したい/活用したい/やや活用したいという回答者に懸念点を尋ねると、「顧客に間違った回答をするリスクの管理」が62.6%で最も多く、以下「AIに対するトレーニングデータの収集・整理」(54.0%)、「顧客情報に関するセキュリティの担保」(42.9%)が続いた。