NTTデータエンジニアリングシステムズ(NDES)は9月29日、造船業界向けのクラウド型設計・製造ソリューション「GRADE / HULL Cloud」および「Beagle Cloud」を10月から提供開始することを発表した。

これまでオンプレミス型で提供してきた「GRADE / HULL」は、船殻の機能設計から生産設計まで対応可能な3次元CAD / CAMシステム。また、「Beagle」は生産計画を可視化して効率化を支援する3Dデータ活用ソリューションだ。今後は両サービスをクラウドで利用できるようになる。ソリューション導入の初期費用を抑えながら、3Dデータを活用した造船業のDX(デジタルトランスフォーメーション)を始められる。

  • 「GRADE/HULL Cloud」および「Beagle Cloud」の画面例

    「GRADE/HULL Cloud」および「Beagle Cloud」の画面例

同ソリューションにより、造船所と船主、海運会社、機器メーカー、設計外注企業らが3D CADデータを用いて連携できるようになるため、設計・製造の各現場で確認作業を相互に進められ、業務の効率化と迅速化に加えて、設計ミスや確認漏れの発生低減にも寄与するという。

また、クラウドによる接続のため操作端末の制限がなく、タブレットやスマートフォンなどからも利用可能となる。ライセンスの利用期間と利用数は構造設計の繁閑に合わせて、増減に応じた柔軟な契約が可能とのことだ。オンプレミス型と比較して保守コストが不要であり、コスト低減が見込めるようだ。