富士通とiSurgery(アイサージェリー)は9月26日、東京慈恵会医科大学 整形外科学講座と共同で、胸部X線写真の活用による骨評価の有用性、および従業員の健康意識・健康行動の変化への効果検証を目的とする「骨の健康増進プロジェクト」を開始することを発表した。
実証期間は2023年10月から2025年3月までの予定だ。3者は従業員向けの健康診断において胸部X線写真を用いて骨評価を実施し、骨の健康増進に取り組む。
今回の実証実験では、富士通グループの従業員向け健康診断の胸部X線写真をAI(Artificial Intelligence:人工知能)医療機器で分析し、骨評価を実施する。富士通の産業医と産業保健スタッフは、従業員に骨の状態の説明や健康指導、教育、健康指導をし、健康行動を促す。なお、骨の状態によっては、受診や精密検査を勧奨する。
その後に、これらを受けた従業員の健康意識や健康行動の変化をアンケートなどで測定し、企業が従業員向けに行う骨の健康増進施策の有用性を検証する予定だ。また、今回のプロジェクトで得られたデータを骨粗しょう症の有病率や骨粗しょう症検査の要精密検査率など、国内外の疫学データと比較して医学的な妥当性を検証することで、胸部X線写真の活用による骨評価の有効性を学術的にまとめる予定とのことだ。