レノボ・ジャパン(レノボ)は9月26日、企業のIT環境の構築を一貫してサポートする「レノボ デジタル・ワークプレイス・ソリューション(DWS)」を発表した。
DWSは、柱となる6つのパッケージで構成され、導入から管理・運用まで、エンド・ツー・エンドでサービスを提供する。
執行役員 サービスセールス事業部長の上村省吾氏は、「企業のIT部門が、本来集中すべきデジタル変革にフォーカスできるように支援する。ワークプレイス領域の運用フェーズを担当者に代わってワンストップで対応していく」と、新サービス提供の狙いを説明した。
DWSの第一弾として、「Microsoft 365マイグレーション・サービス」「Microsoft 365マネージド・サポート」「Microsoft 365マネージド・バックアップ」の3つのサービスの提供を9月26日より開始する。
「Microsoft 365マイグレーション・サービス」は、Microsoft 365環境への移行をレノボが代わりに実施するサービス。顧客に代わって、移行プロセスを計画しダウンタイムを最小限に抑えつつ、効率的な環境移行を実現するという。
サービスセールス事業部 サービスプロダクトマーケティング本部 サービスプロダクトマーケティング部 部長の八木下敦氏は、「Microsoft 365 への移行にあたり、『スコープを決定する難易度が高く、重要な情報が移行対象から漏れてしまう可能性がある』、『移行に限られたITチームのリソースを割いてしまうと、自社にとって重要なデジタルを用いた変革に注力できない』といった障壁に躊躇している企業は少なくない。当社の専門スタッフによるシームレスなデータ移行により業務停滞などの影響を最小化していく」と説明した。
同サービスは、スタンダード、アドバンスド、プロフェッショナルと三段階のプランを用意し、選びやすい形でパッケージ化している。「シンプルな提供形態により中堅中小企業でも使いやすくした」(八木下氏)とのこと。
また、「Microsoft 365マネージド・サポート」では、Microsoft 365のユーザー向けにテクニカルサポートを提供する。具体的には、専門のサポートチームが問題の特定や解決手段の提供、テナント管理やユーザー管理サポートを行い、Microsoft 365のスムーズな運用維持を支援する。
「『専門知識を持った人材が社内にいない』、『ツールの問い合わせにIT部門が対応に追われて業務時間の十分な確保が難しい』といった課題に対応していく」(八木下氏)
なお、同サービスはアドバンスト、プロフェッショナルの2つのプランを提供する。
「Microsoft 365マネージド・バックアップ」は、Microsoft 365各種プランのリモートバックアップをマネージドサービスとして提供するもの。利用企業はバックアップデータからワンクリックで復元できるようになる。Microsoft 365の障害による潜在的なデータ消失リスクへの対応、離職者・退職者対応におけるデータ管理といった課題に対応する。保管ポリシーはカスタマイズ可能で、容量は無制限。バックアップは1日で最大6回まで可能だ。
「重要な情報のバックアップをどのように取るべきなのか分からないといった担当者は少なくない。日々の業務に追われる中で、定期的に重要なデータのバックアップを自社として行うことも簡単ではない」と、八木下氏は企業が抱えるデータ管理の課題を説明した。
また同社は2023年内に、管理IT部門に代わりデバイス上のOSやアプリケーションのアップデート管理、リモートロック、 ソフトウェア配布を含むユーザーデバイスエンドポイント管理を提供する「統合エンドポイント管理(UEM)」、クライアントデバイスに関わる従業員からの問い合わせに対応するヘルプデスクを代わりに運営する「サービスデスク」、Security Operation Center(SOC)を提供する「マネージド・ディテクション&レスポンス・サービス(MDR)」を順次提供開始する予定。
「領域横断で最適化された体験を提供することで、あらゆるビジネスに違いをもたらしていきたい」(上村氏)