Microsoftは9月21日(米国時間)、公式ブログの記事「Announcing Microsoft Copilot, your everyday AI companion」において、同社の生成AI「Copilot」に関する最新の戦略について発表した。
同社はこれまでMicrosoft 365 CopilotやGitHub Copilotなど、各種アプリやサービスにおいて生成AIによる支援機能を発表してきたが、これらの生成AI機能を「Microsoft Copilot」の名称で単一のエクスペリエンスに統合する計画だという。Microsoft Copilotは、2023年9月26日にリリース予定のWindows 11 23H2の一部として展開される。
Microsoftによれば、Windows 11 23H2には合計で150以上の新機能が導入されており、さまざまな場面で生成AIを活用した新しいエクスペリエンスが提供されるという。一例としては、次のような機能が紹介されている。
- Windows Copilot(プレビュー版): WindowsのさまざまなタスクをAIの支援によって簡単に指示することができる
- ペイントアプリ: 画像生成AI「Cocreator」のプレビュー版が統合されるほか、背景の削除やレイヤー機能などが追加される
- フォト: AIの支援でより簡単に写真の編集が行えるようになる。また、写真の内容に基づいてOneDrive内の写真を検索できるようになる
- Snipping Tool: 画面キャプチャから特定のコンテンツを抽出したり、文字を検出してテキストとしてコピーできるようになる
- Clipchamp: 自動作成機能が追加され、画像や映像に基づいてシーンの提案、編集、ナラティブの作成などを行えるようになる
上記以外にも、メモ帳におけるセッション情報の自動保存や、新しいOutlook for Windows、ファイルエクスプローラーのアップデート、「Windows Backup」と呼ばれる新しいバックアップツールなど、さまざまな新機能が利用可能になる予定である。
EdgeおよびBingもアップデートされ、Bingチャットの履歴からパーソナライズされた回答を取得したり、オンラインで購入したい商品をチャットで探したりすることが可能になる。Bing Image Creatorは、最新のAIモデルである「DALL.E 3」モデルで強化される。
その他、MicrosoftではMicrosoft 365向けのAI支援機能である「Microsoft 365 Copilot」の企業向け一般提供を2023年11月1日に開始することも発表した。Microsoft 365 Copilotを使用すると、WordやExcel、Outlook、Teamsなどのオフィスツールにおいて、AIによってコンテンツを生成したり、さまざまなタスクを実行させたりできるようになる。