KPMGコンサルティングは9月20日、CISO(Chief Information Security Officer:最高情報セキュリティ責任者)や企業のセキュリティチームが対応すべき主要課題について解説した「サイバーセキュリティ主要課題2023」の日本語版を発表した。

このレポートでは、サイバーセキュリティをビジネスの中枢としてデジタル技術活用の信頼を構築するために重要な事項と、デジタルトラストが企業の競争上の優位につながることを経営層に示すために重要な事項として、計8つの課題を解説している。

その8つの課題とは、「デジタルトラスト:責任の共有」「縁の下の力持ちのセキュリティが安全な行動を促す」「データ中心の未来を守る」「新しいパートナーシップとモデル」「自動化への信頼」「スマートな世界を守る」「俊敏な敵に対抗する」「必要に応じたレジリエンス」だ。

KPMGインターナショナルが過去に実施した調査によると、サイバーセキュリティとプライバシー保護がステークホルダーとの信頼構築とその維持に果たす役割については、「収益性の向上」(37%)、「顧客維持率の向上」(36%)、「取引先との関係性の強化」(34%)といった回答が上位に挙げられたという。

KPMGコンサルティングは、急速にデジタル化が進行してあらゆるものがネットワークに接続された状態が当たり前になる中で、企業はセキュリティだけでなくプライバシーや倫理面で新たな課題に直面し、ステークホルダーとの信頼の構築および維持がかつてないほど重要だとしている。