リコージャパンは9月20日、「RICOH受領請求書サービス」について、適格請求書発行事業者以外から届いた請求書の経過措置税区分を自動で判別する新機能を9月22日から提供開始することを明らかにした。

RICOH受領請求書サービスとは、紙を電子化するデバイスだけでなく、クラウドサービスやデータ処理、そのサポートまで要望に応じて一貫して支援するサービスだ。今回追加する新機能では、同サービスと連携したスキャナから受領した請求書を読み込むと、AI-OCRが請求書に記載された登録番号を即時に読み取りデータ化し、さらに国税庁の公表サイトと自動照合することで適格請求書発行事業者か否かを判定する。

また、その判定結果をもとに、適格請求書発行事業者以外の取引についてはAIが自動で経過措置適用の税区分を選択し、利用中の会計システムへ仕訳データを反映させることで経理業務の効率化を支援する。

  • RICOH受領請求書サービスの概要図

    RICOH受領請求書サービスの概要図

10月1日のインボイス制度開始に伴い、免税事業者など未登録事業者からの課税仕入れの場合は仕入税額控除が適用できなくなる。しかしながら、制度開始から6年間は一部控除が受けられる経過措置が設けられており、その適用を受けるためには「区分記載請求書等保存方式」の記載事項を満たした書類と、経過措置の適用を受ける旨を記載した帳簿の保存が必要だ。

会計ソフトなどは税区分を追加し対応しているが、記帳パターンが3倍以上に増えるため、自社で仕訳を行なう場合は経理業務の複雑化が予想される。そこで同サービスは入力作業や照合作業などをAIによってサポートすることで、経理担当者の作業負荷軽減や業務効率化に寄与するとしている。