マクニカは9月12日、「廃棄物の乾燥減量装置メルトキング」の改良に関わる研究開発プロジェクトをダイソーと共に10月からスタートすることを発表した。なお、同プロジェクトは、神奈川県の「令和5年度カーボンニュートラル研究開発プロジェクト推進事業」に採択されている。
メルトキングは、廃棄物を高温で間接加熱し攪拌しながら乾燥させることにより、滅菌・減量をする装置。この装置により、廃棄物の容量を5分の1から50分の1まで減らすことが可能になる。
廃棄物を乾燥したあとは、匂いも抑えられるため、肥料や飼料の原料としてそのまま利用できるほか、固形燃料にすることで再生エネルギーとしての利用もできる。つまり、ごみを出す前に処理をすることで、運搬や燃やすために使用していた燃料を大幅に削減することが可能となっている。
今回、神奈川県の「令和5年度カーボンニュートラル研究開発プロジェクト推進事業」にて、マクニカとダイソーが開発を進めるのは、メルトキングのAIの実装とIoT化。AIを搭載したエッジコンピュータで処理をしたデータをクラウド上で遠隔監視することで、日々のごみ処理量やCO2削減量を可視化する。
さらに、振動データをAIで解析し、故障の事前予知を行うことで、適切なタイミングでの保守を実現するほか、無停電電源装置を組み入れ、停電時にも正常に冷却運転が完了するように改良するため、電力環境があまりよくない地域でも使えるようにする。