STMicroelectronicsは、-40℃~+175℃の温度範囲において高精度と安定性を提供する車載グレードのオペアンプ「TSZ181H1」およびデュアル・オペアンプ「TSZ182H1」を発表した。

2製品ともに、25℃で3.5μVという低い入力オフセット電圧および25℃で30pAの入力バイアス電流を備えているほか、最大入力オフセット電圧は25℃で70μV以内、全温度範囲で100μV以内に規定されているという。また、最大入力バイアス電流は25℃で200pA以内、全範囲で225pA以内だとしている。

さらに、2製品ともに幅広い動作温度範囲を備えているため、車載・産業アプリケーションの過酷な環境に耐えることができるとしているほか、ダイ温度が低い場合は、長期間のミッション・プロファイルのICが要求されるアプリケーションにおいて、より長時間の動作が可能であり、いずれもAEC-Q100規格への準拠に加え、HBM(人体モデル法)で4kVのESD(静電破壊)耐圧を備えているとする。

加えて、高精度の信号処理にも較正なしで使用できるため、最終製品の製造工程を簡略化しながら、標準的なオペアンプより高い精度を確保できるともしているほか、3MHzのゲイン帯域幅と1mA(5V駆動時)の動作電流により、優れた速度対電力比が得られるともしている。このほか、2製品ともに2.2V~5.5Vの電源電圧範囲で動作するように設計されているため、レール・ツー・レールの入出力が可能で、使用可能なダイナミック・レンジを広く使うことも可能だという。

なお、2製品ともにすでに量産出荷を開始しており、SOT23-5パッケージまたはSO8パッケージで提供され、単価は、TSZ181H1が約1.58ドル、TSZ182H1が約2.66ドルとなっている。