TSMCは9月8日、2023年8月の月間連結売上高が前月比6.2%増、前年同月比13.5%減の約1886億9000万NTドルとなったことを発表した。これにより1月~8月の合計売上高は前年同期比5.2%減の1兆3557億8000万NTドルとなった。
TSMCでは、2023年第3四半期の売上高を167億ドルから175億ドルの間と見積もっており、中間点で前四半期比9.1%増に相当するが、通年の売上見通しは前年比10%減としている。
MediaTekがTSMCの3nmプロセスを採用したチップを開発、2024年に量産予定
またMediaTekとTSMCは9月7日、MediaTekがTSMCの3nm(N3)プロセスを採用したチップの開発に成功し、MediaTekの主力製品であるDimensity SoCとしてテープアウトしたことを発表した。
このテープアウトは両社の長年にわたる戦略的パートナーシップにおける重要なマイルストーンであり、両社の強みを生かすことで、高性能かつ低消費電力なフラッグシップSoCの開発を実現したとしている。
TSMCの3nmプロセス技術は、HPCとモバイルアプリケーションの両方に対する完全なプラットフォームサポートに加えて、既存のデバイスより高いパフォーマンス、低電力、高歩留まりを提供するとしており、5nm(N5)プロセスと比較して、同じ電力で18%ほど速度が向上、あるいは同じ速度の場合、32%の電力を削減でき、さらにロジック密度が約60%増加できるという。
なお、TSMCの3nmプロセスを使用したMediaTek初の主力チップセットとなるDimensity SoCは、2024年にも量産を開始する予定で、2024年後半からのスマートフォン、タブレット、インテリジェントカー、その他のさまざまなデバイスの強化に貢献することが予想されている。
MediaTekの社長を務めるジョー・チェン氏は、「TSMCの一貫した高品質な製造能力により、MediaTekはフラッグシップチップセットでその優れた設計を十分に発揮することができ、世界中の顧客に最高のパフォーマンスと高品質のソリューションを提供し、フラッグシップ市場でのユーザーエクスペリエンスを向上させることができる」と述べている。