Google Chromeチームは9月7日(米国時間)、「Google Chrome reveals new look and features for 15th birthday」において、Google Chromeが今月で15周年を迎えたと伝えた。Google Chromeチームはこの誕生日を祝うために、Chromeの外観を刷新し、ブラウジングを簡単、迅速、安全にするアップグレードを展開するとしている。

  • Google Chrome reveals new look and features for 15th birthday

    Google Chrome reveals new look and features for 15th birthday

今回発表されたアップグレード内容は主に4つ。以下にその概要を示す。

Material You でブラウザをパーソナライズ

Chromeは今後数週間のうちにその外観が新しいものに変わる。デザイン言語「Material You」(Unveiling Material You - Material Design)に基づいて判別しやすいアイコンへ刷新し、タブやツールバーを引き立てる新しいカラーパレットを採用する。この変更によりアカウントごとにブラウザの色合いを容易に変更可能で、一目でアカウントを区別できるようになる。そのほか、メニューやオペレーティングシステムとの統合などの改善も行われる。

新しいChrome Webストアで拡張機能の発見

デザイン言語「Material You」のヒントを取り入れて、Chrome Webストアを再設計して拡張機能を見つけやすくする。さらに、安全性チェックを拡張機能に拡大し、最近非公開となった拡張機能、ポリシに違反している拡張機能、悪意の可能性のある拡張機能をChromeが識別できるようになる。

新しい検索機能によりWebブラウジングが簡単に

Chromeにおける検索をさらに簡単にする取り組みにより、閲覧中に検索ツールに素早くアクセスできる新機能が導入される。Webページ閲覧中に3点メニューから「このページをGoogleで検索」が選べるようになり、サイドパネルから関連項目やページ情報を確認できる。

セーフブラウジングの更新で安全を確保

従来のセーフブラウジングではローカルに保存されていた不正サイトのリストと照合して不正サイトを検出していたが、今後はGoogleの不正サイトのリストと照合して検出するようになる。従来の方式では不正サイトのリストが30~60分に1度しか更新されないのに対し、最近の不正サイトの60%は10分未満しか存在しないため、アクセスを防止できないことによる。このアップグレードにより、従来のセーフブラウジングは廃止となり、新しいセーフブラウジングがすべてのユーザーに適用される。

新しいセーフブラウジング機能は、誰が、いつ、どこにアクセスしたのかをGoogleへ送ることになるため、プライバシーの問題がある。この点について、BleepingComputerは懸念を指摘している(参考「Google is enabling Chrome real-time phishing protection for everyone」)。Googleはセーフブラウジング機能のために送信されるデータは、広告配信などほかの機能には使用しないとしている。これら新しいアップグレードは今後数週間以内に展開される予定。