長野県にある創業69年の老舗うなぎ料理店である、観光荘が開発した「スペースうなぎ(うなぎ蒲焼)」が、2023年6月に人宇宙航空研究開発機構(JAXA)の宇宙日本食認証を取得。日本初のうなぎ宇宙食として、8月26日に「SpaceX Crew-7」として国際宇宙ステーション(ISS)へ向かった古川聡宇宙飛行士のISS長期滞在ミッションにおいて、ISSに初めて日本初となるうなぎの宇宙食が搭載されることを発表した。
観光荘は、2019年より「UNA Galaxy Project」を立ち上げ、うなぎの宇宙食化を目指した開発を多くのパートナーの協力を得ながら進めてきた結果、2023年6月にJAXAより宇宙日本食認証を取得。8月26日に米国ケネディ宇宙センターより打ち上げが行われた古川宇宙飛行士のISS長期滞在ミッションにおいてISSに搭載されることが決まったという。
同社は、「うなぎは元気の源となる日本の伝統食。宇宙空間でも宇宙飛行士の方たちにおいしいうなぎを食べてもらいたい」という思いで開発したとし、古川宇宙飛行士が宇宙で「スペースうなぎ(うなぎ蒲焼)」を食べる光景に期待が高まるとしている。
「スペースうなぎ(うなぎ蒲焼)」の原料としては、愛知県豊橋市の養鰻事業者である夏目商店と観光荘が共同で開発した国産うなぎブランド「シルクうなぎ」を使用し、蒸さずに香ばしく焼き上げ、甘めのタレで仕上げた後、小豆島の宝食品にて宇宙食として長期保存できるようレトルト加工を行うことで、袋を開けたらそのまま食べられるという宇宙空間でも食べやすい仕様を採用したとする。
なお、「スペースうなぎ」は、2023年冬ごろをめどに同社ECサイトにて一般販売を予定しており、同社では長期保存が可能なレトルト仕様であることから災害食などの備蓄用食材としても活用できるとしている。また、「スペースうなぎ(うなぎ蒲焼)」の宇宙到達を記念して、「UNA Galaxy キャンペーン」を実施。2023年11月30日までの期間限定で同社ECサイトにて、「シルクうなぎ」と「UNA Galaxy グッズ」をセットにした特別商品を数量限定で販売するとしている。