JFEスチール、高温・粉じん・悪路に対応できる自走式清掃ロボットを開発

JFEスチールは8月29日、高温・粉じん・悪路といった難しい条件に対応できる自走式清掃ロボットを開発したと発表した。同ロボットを製鉄所設備における清掃作業に導入し、自動化することで、作業負荷を軽減し、安全性と生産性の向上につなげる。

製鉄プロセスにおいては、鉄鉱石や石炭など粉体を含む素材を扱う設備が一部あり、粉じんを風によって周囲に飛散させないよう、集塵機の設置や定期的な設備周辺の粉じん清掃作業などの環境対策が必要という。

難条件対応型自走式清掃ロボット

そこで同社は、高温環境にも対応可能な内部冷却機構を独自に開発し、自走式ロボットに組み込んだ。まず外部からの熱を遮断するための断熱材をロボット内面に設置し、さらにロボット内部の制御機器などから発生する内部発熱に対して、内部冷却機構として吸熱を応用した独自機構を搭載することで、内部の電子基板を熱により損傷することなくロボットを連続稼働させることが可能になっているという。

また、ロボットが自走するための「目」として、周囲や障害物との距離を測るLiDARセンサを搭載、自己位置認識システムとしてSLAMを採用した。これにより、清掃エリア内において、ロボット自身が移動するべき目標と自己の位置の差分を認識して、目標ルート上を自動で移動しながら清掃することができるようになった。