業務DXロボットやロボット統合管理プラットフォームを提供するugo(ユーゴ―)は、竹中工務店と共同で、小型業務DXロボット「ugo mini」のクリーン環境での適合性と運用可能性を探索する実証実験を実施したことを発表した。
遠隔操作とAI自動モードのハイブリッド制御を採用した次世代型アバターロボットのugoは、2本のアームと移動機能を備えており、各種業務のDX化に貢献するという。
今回の実証実験では、竹中工務店の研究開発拠点である竹中技術研究所内の、実環境を模したバイオクリーン・バイオセーフティ実験施設にて行われたとのこと。医薬品製造分野のクリーンルーム規格における「グレードB」に相当するクリーン環境において、ugoの小型機であるugo miniを用いた試験運用を行ったとする。なお同実証実験では、以下の3項目について試験を行ったとしている。
実証実験の試験項目
- 発塵量測定・可視化:ugo miniの発塵源の特定およびリスク把握
- 気流可視化:ugo miniの動作(周辺気流の乱れ)が原因の異物混入リスクを把握
- 清浄度測定:ugo miniの動作がクリーンルームの清浄度に影響があるか確認
実験の結果、ロボットの動作は施設の清浄度に対して大きな影響はなく、作業員とugo miniを比較しても、その影響に大差はないことが確認されたとのことだ。ただしugoによると、この結果は実験を行った研究室のサイズや空調条件における結果であり、ugo miniがクリーンルーム清浄度に与える影響を一概に示すものではないとする。
今回の結果から、クリーンルームでの遠隔監視作業をロボットが担うことで、作業者の更衣機会削減や異物持ち込みリスクの低減につながることが期待されるという。両社は今後も、ugo miniのクリーン環境での適合性と運用可能性について、共同で検討を進めていくとしている。