TechInsightsによると、中国は2005年に世界最大のIC消費市場となって以降、その地位を維持し、2021年には1773億ドルを突破しピークを迎えたが、2022年は前年比7.3%減の1644億ドルとなったほか、2023年も世界経済の低迷、中国内におけるゼロコロナ政策、米国の対中半導体規制の強化などの影響から同18%減の1350億ドルへとさらに縮小すると予測されるという。
それに併せて、世界のIC市場に占める中国市場の割合は2021年の34%から、2022年には31%に、2023年には29%にまで下落する見込みだという。ただし、シェアが低下したとしても、中国が世界最大の半導体消費市場であることに変わりはないともしている。
一方、2022年における中国でのIC製造額(外資による製造額と中国資本による製造額の合計)は、300億ドル規模であり、そのうち中国に本社を置く中国資本の半導体メーカーの製造額は152億ドルとなり、前年比13%増と増加傾向にあるが、中国市場全体の9.2%ほどしか賄えておらず、世界市場での割合をみれば2.9%に過ぎないことも踏まえておく必要がある。
なお、中国最大のICファウンドリであるSMICの2022年の業績は前年比34%増の73億ドルとなっている。中国資本による2022年の製造額が152億ドルだが、SMICのようなファウンドリによる売上高が112億ドルを占め、IDMの売上高は40億ドルとTechInsightsは推測している。SK hynix、Samsung、TSMC、UMCはじめ中国本土にファブを持つ外国資本の売上高は148億ドルと推測される。
TechInsightsでは、2024年以降、IC市場が世界的に回復していくと、中国における外資と中国資本のIC製造合計額も2022年の中国IC市場の18.2%から、2027年には26.6%まで拡大するとTechInsightsは予測している。