富士通Japanは8月21日、全国の消防本部向けに、消防や救急の現場活動を支援するスマートフォンを活用した「Fujitsu 情報統合共有システム Multi Mobile System for Fire department 」の提供を開始したことを発表した。
消防士や救急救命士は現場活動において、車両に設置したAVMと呼ばれる車載器で通報内容や指令内容などを確認していたが、固定式のため車両から持ち運べないことや設置費用が高額で全車両への設置が難しいなどの課題があったという。
富士通Japanは、これらの課題解決に向け、30年以上にわたる消防指令システムの構築ノウハウをもとに、災害現場で活動する消防士や救急救命士向けにスマートフォンを活用した情報統合共有システムを開発した。
同システムでは、119番通報に基づき通報内容や災害情報を管理する消防指令システムと連携して、消防士や救急救命士が専用スマートフォンで、指令内容や搬送先の医療機関への経路情報などを車両内や災害現場で閲覧することが可能。
また、消防指令センターと各消防隊が活動状況などをチャットでリアルタイムに情報共有するためのタイムライン機能や、現場活動後の救急報告書作成に向けた傷病者の情報登録機能など、初動対応から報告までスムーズに支援できるという。