2022年に米国の半導体市場動向調査会社IC Insightsを買収した加TechInsightsが今夏、2023年の半導体市場予測の改訂版を発表した。

それによると、世界の半導体市場は2021年に前年比25%増、2022年も同4%増となったが、2023年は、年初の予想が同6%減、春の予想が同10%減と下方修正してきたが、新たに今夏の予想として、同12%減の4651億ドルに留まる見通しだとしている。

  • 半導体市場の売上高推移

    半導体市場の売上高推移。ただし、この図は最新の予測反映前のもので2023年の予測は前年比10%減となっている点に注意 (出所:TechInsights)

この大きな要因として、DRAMおよびNANDの売上高を年初に、それぞれ前年比16%減、同11%減と予測していたものを、最新の予測ではDRAMが同43%減の466億ドル、NANDが同37%減の337億ドルへと大幅に下方修正している点があり、メモリを除いたICの売り上げは同2%減の3807億ドルになると予測している。

  • 2023年のDRAM、NAND、メモリ含む全IC、メモリICを除いたIC売上高予測

    2023年のDRAM、NAND、メモリ含む全IC、メモリICを除いたIC売上高予測。青棒線は2023年年頭時点での予測、オレンジ棒線は2023年年央時点での修正予測 (出所:TechInsights)

カテゴリ別にIC売上高予測を見ると、すべてがマイナス成長という分けでもなく、マイコン(MCU)は同12%増の288億ドル(年初の同2%増から上方修正)、パワートランジスタが同7%増の278億ドルというようにプラス成長のカテゴリもある点が注目である。また、非ICであるO-S-D(オプトエレクトロ二クス-センサ/アクチュエータ-ディスクリート)市場も同2%増の1152億ドルとなると同社では予想している。