山梨県の都留市は8月17日、デジタル人材育成を目的とした「都留シビックテックスクール」を開講することを発表した。

都留シビックテックスクールは、地域全体で必要とされるデジタル人材を育成し、地域の未来に向けた「地域DX」を担う人材を育てるとともに、市民自らがテクノロジーを活用して生活の課題を解決する「シビックテック」の取り組みを定着させ、その推進を支えるコミュニティの構築を目指す取り組み。

地域住民がデジタル技術を身近に活用し、自らのアイデアを実現するスキルを磨く場として提供され、特定のプログラミングやデザインのスキルを必要とせず、18歳以上の都留市在住の住民や都留市に移住を検討している人は誰でも応募が可能なプログラムとなっている。

  • 「都留シビックテックスクール」の様子

参加者は、地域の課題に着目し、実際の解決策を考える経験を通じて、デジタルマインドを育成していくことを目指す。さらに、プログラミングやデザインという分野に興味を持った人には、e-ラーニングの紹介など、デジタル人材の育成にもつなげていく方針。

同スクールの特徴としては、実地でのワークショップとオンラインコミュニティを織り交ぜたカリキュラムにより、単純なITスキル向上だけでなく、参加者が実際に感じた地域の課題の解決策を考え、それをシステムとして実装し市民主導で課題解決ができる一連の体験を提供することが挙げられている。

山梨県都留市は、地域の成長と市民の生活の向上のために、積極的なDX(デジタルトランスフォーメーション)を進めており、その具体的な一例として、2022年に1人の市民のアイデアからスマートフォンのLINEアプリを活用した体育施設の予約システムを実装している。

この市民のアイデアや問題意識が、都留市のサービス改善に反映されたことで、都留市の生活がより便利になる契機となるという進展を受けて、都留市は市民参画を一層強化する取り組みとして、「都留シビックテックスクール」の開講を決定したという。