NTT東日本は8月8日、2023年7月25日~28日の期間に埼玉県警察本部・狭山警察署・入間市・住民・金融機関と連携し、特殊詐欺防止に向けた実証・訓練を実施したことを発表した。
NTT東日本は、埼玉県警察本部と「犯罪の起きにくい社会づくりを推進する」目的のため「特殊詐欺の被害防止等の地域 安全活動に関する協定」を2022年12月20日に締結しさまざまな取り組みを進めており、この取り組みはその一環。
今回は、技術実証要素として「特殊詐欺対策サービス」「シン・オートコール」を活用した実証による同サービスの有効性確認と、社会実証要素として地域一体となった声掛け・防犯意識の醸成を促進することを目的に実施した。
参加者は、期間総計で入間市住民、埼玉県警察、金融機関など89名。
住民宅へ模擬の犯行電話をかけ、ICT(特殊詐欺対策サービス、シン・オートコール)を活用する場合としない場合を段階的に4レベル(レベル0~3)に分け、レベルごとに関係者の注意喚起に向けた動きを確認するとともに、振り込み防止までにかかる時間を計測する形で実施された。
従来の人力での相談連絡による振り込み防止・水際対策時間(レベル1)は約11分であったが、ICT(特殊詐欺対策サービス、シン・オートコール)を活用した振り込み防止・水際対策時間(レベル3)は約19分確保することができ、地域と連動した広域みまもりにつなげられることを確認できた。
加えて有効性の検証と新たな課題を抽出、今後の関係者の連携方法の検討に役立てるため実証・訓練の参加者へのアンケートを実施。「詐欺電話が周辺宅で合った際に対策、身構えができそうですか?」という質問では、「はい」が63名「いいえ」が2名と、大幅に「はい」が多い結果になっている。