富士通セミコンダクターメモリソリューション(FSM)は8月7日、125℃での動作保証をしたI2Cインタフェースの512KビットFeRAM「MB85RC512LY」を開発し、評価サンプルの提供を開始したことを発表した。
FeRAMは低動作電流および10兆回のデータ書き換え回数を特徴とする不揮発性メモリ。同製品は1.7V~1.95Vの低電源電圧で動作可能で、最大3.4MHzで動作したときの動作電流は最大0.4mAと、動作電力を低く抑えることができることが特長となっている。また、-40℃~+125℃の温度範囲で10兆回のデータ書き換え回数を保証しており、例えば0.03msごとにデータを書き換えても10年間、同じアドレスに記録し続けることが可能だと同社では説明している。
さらに、AEC-Q100に準拠しているため、先進運転支援システム(ADAS)を代表とする車載向けや産業用ロボット向けに適しているとも同社では説明しており、特にI2Cインタフェースを採用したプラットフォームの場合、大きな設計改修など必要とせずに最終製品の開発が可能になるとしている。
なお、同社では現在、車載向けの1Mビット品についても、I2Cインタフェース品、SPIインタフェース品ともに低消費電力版、ならびに1.8~3.6Vのワイド電圧動作版ともに開発中の段階にあると説明している。