オンラインバックアップサービス企業のBackblazeは8月3日(米国時間)、「Backblaze Drive Stats for Q2 2023」において2023年第2四半期におけるストレージデバイスの故障率データを公開した。特定の容量のハードディスクの故障率が上昇した点が注目される。
2023年第2四半期における注目点は次のとおり。
- 2023年第2四半期は「東芝 16TB(MG08ACA16TEY)」、「東芝 4TB(MD04ABA400V)」、「WDC 16TB(WUH721816ALE6L0)」、「HGST 12TB (HUH721212ALE600)」、「Seagate 16TB(ST16000NM002J)」、「Seagate 8TB(ST8000NM000A)」の6つのモデルが故障率ゼロだった。特に8年以上使用している東芝 4TB(MD04ABA400V)の故障率がこの時期に故障率ゼロを達成した点が素晴らしいと指摘されている
- 平均年齢が最も古いハードディスクは8.2年の「Seagate 6TB (ST6000DX000)」だった。対象ディスクで最も古いディスクは8.7年だった
- 運用データハードディスクで最も古いハードディスクは8.8年の「Seagate 4TB(ST4000DM000)」だった
- 2023年第2四半期の平均故障率は2.28%だった。2023年第1四半期の平均故障率は1.54%であり、平均故障率が上昇した。2023年第1四半期と第2四半期では使用しているストレージデバイスの平均年齢が上昇しているため、平均故障率の増加は予測されたものだった。特に10TBモデルと8TBモデルの故障率が急上昇している。一方、4TBと6TBモデルの故障率は低い状態でとどまっている
今回の故障率データにおいては、特に8TBと10TBのハードディスクの故障率が急増している点が注目される。同社の傾向が他のすべての同じハードディスクに適用されるわけではないが、同様の兆候が現れるデータとして参考にすることはできる。Backblazeは特に故障率が増加した8TBのモデルとして「HGST 8TB(HUH728080ALE600)」「Seagate 8TB(ST8000DM002)」「Seagate 8TB(ST8000NM0055)」を挙げている。
Backblazeは2023年第2四半期末の時点で245,757台のストレージデバイスをモニタリングしており、うち4,460台(SSD:3,144台、HDD:1,316台)は起動ディスクとして使われている。2023年第2四半期のレポートではモニタリング対象になっているストレージデバイスのうち、241,297台が分析対象とされている。