キヤノンITソリューションズ(キヤノンITS)は8月4日、AI検査プラットフォーム「Visual Insight Station」の新バージョンである「Visual Insight Station V1.1.0」を2023年10月上旬より提供開始すると発表した。希望小売価格(税別)は200万円から。

「Visual Insight Station」は、高解像度なカメラで撮像した物体表面の微小な欠陥を検出する外観検査、CT装置で撮像した物体内部の微小な欠陥を検出する非破壊検査をAIで行うもの。「Visual Insight Station」の3つのソフトウェアコンポーネント「AI学習アプリケーション」、「AI解析アプリケーション」、「AI推論エンジン」をベースに、ユーザーの運用に適した形でシステムを構築する。

今回のバージョンアップでは、良品学習での検出性能が低いという課題を解決すべく、新たな良品学習の機能を提供する。学習にかかる作業の削減が期待される良品学習は、不良箇所の検出性能が低くなる傾向があり、代替が困難な状況だという。

  • 不良品学習と良品学習の違い

良品学習機能は、大規模な画像データによる事前学習と最適化によって、これまで良品学習の課題とされていた検出性能の改善に加え、学習時間の短縮も実現しており、顧客の検査現場での作業負荷軽減に貢献するという。

良品学習機能は、良品画像の特徴を学習し、良品画像にはない特徴を異常として検出する手法であることから、主に異物検査や外観検査などの用途に適している。

  • 良品学習の活用イメージ(異物検査、外観検査)