パナソニック ホールディングス プロダクト解析センターは8月1日、ブレインインパクトの監修のもと、顔映像から脳の健康状態を示す「BHQ(Brain Healthcare Quotient)」を推定する計測器を開発し、フィットネスクラブでの検証結果から、脳の健康状態の可視化が利用者のモチベーションアップに効果があることを確認したことを発表した。
今回開発した「推定BHQ」計測器は、モニターに映し出された喜怒哀楽の表情を参加者にまねてもらい、その表情・感情の変化からBHQを推定する。計測結果は実年齢から想定されるBHQ値と計測した「推定BHQ」値の差分を表示し、推定した脳の健康状態を3段階(高/平均/低)でも表示する。
BHQはMRI計測による脳画像データから算出される指標だが、この「推定BHQ」計測器では1分程度の短時間で簡易にBHQの数値化体験を提供できるため、日常生活の中、公共のスペースにおいても利用できるという。
効果実証では、セントラルスポーツが運営する「セントラルウェルネスクラブ24 葛西」に計測器を導入し、脳の健康に良いとされる運動を日常的に実施しているフィットネスクラブ利用者94名(平均年齢 67.3歳)に任意で推定BHQ計測とアンケート回答を実施した。
その結果、「推定BHQ」計測により「自身の脳の健康が可視化されることが、有益だと思う」と回答した人は全体の76%で、有益だと回答した人のうち9割が「脳の健康の可視化が運動意欲の向上につながる」とし、8割は継続的に脳の健康状態を確認したいと回答。これらのことから「推定BHQ」による脳の健康可視化が、継続的な脳の健康把握と、運動モチベーションのアップに効果的であることが示唆された。