キヤノンマーケティングジャパン(キヤノンMJ)は8月1日、国内企業に勤務する会社員131名を対象に実施した、ランサムウェアなど外部脅威からの対策に関するアンケート調査の結果を発表した。

企業のメール環境としては、Microsoft 365の利用が60%と最も高い回答率となった。次点のGoogle Workspaceと合わせるとクラウドメールサービスの導入率は73%に上り、企業へ浸透していることがうかがえる。

また、67%が外部脅威対策を課題と回答した。情報漏えいや誤送信といった内部脅威対策についても、約半数の47%が課題であると回答しているほか、近年、話題となったPPAP 対策についても27%が課題と回答している。

  • 勤務先におけるセキュリティ課題 引用:ランサムウェアなど外部脅威からの対策に関するアンケート調査(キヤノンMJ)

勤務先でのランサムウェアなど外部脅威に対する対策について、「導入済み」を選択した回答者は31%にとどまった。今後対策の導入を予定・検討している回答者は25%、そのうち1年以内の導入を予定しているのは7%のみだった。

「勤務先で導入しているメールセキュリティ対策の内容」について聞くと、半数がウイルス・スパム対策をしていると回答した。しかし、それ以外のメールセキュリティ対策に関してはあまり導入が進んでおらず、同社はこれに対してその他ツールの導入が急がれるとの見解を示している。

  • 勤務先で導入しているメールセキュリティ対策の内容 引用:ランサムウェアなど外部脅威からの対策に関するアンケート調査(キヤノンMJ)

勤務先で外部脅威対策を導入・検討する理由については、「セキュリティ対策が業務に直結するから」が最も多い結果に。他には「情報システム部門の意向があるから」が24%、「経営者の意向があるから」が21%、「取引先の意向があるから」という結果となった。

実際に被害に遭って対策を導入・検討したという回答者は9%で、被害に遭う前に導入している企業が大半で、対策の重要性を認識していることが判明した。