パナソニック ホールディングスが7月31日に発表した2024年3月期第一四半期(2023年4月1日~6月30日)の連結決算は、純利益が前年同期比310%増の2009億円だった。パナソニック液晶ディスプレイの解散や、同社に対する債権放棄の取締役会決議に伴う繰延税金資産の計上など(1213億円)により、大幅に増益した。それに伴い、2024年3月期通期の純利益は、1100億円上方修正した4600億円になると発表した。
売上高は3%増の2兆297億円、営業利益は42%増の904億円だった。インダストリーが大きく減収・減益したが、オートモーティブやコネクト、車載電池の販売増に加え、為替換算により、増収増益を達成した。営業キャッシュフローは、在庫抑制の取り組みや、運転資金の改善などもあり、2266億円と前年から1041億円増加した。
2023年度通期の売上高と営業利益はそれぞれ、8兆5000億円、4300億円と前回から変更なし。インダストリーは引き続き減収・減益になる見通しで、回復は24年初頭以降と同社は予測している。
なお同社は、2023年度中に事業ポートフォリオの見直しを方向づける考えで、順次実行していくとのことだ。