Stack Overflowは7月27日(米国時間)、生成AIを活用した独自のソリューションである「OverflowAI」を発表した。OverflowAIのLLM(大規模言語モデル)はStack Overflow内に蓄積されたおよそ5,800万件の質問と回答をベースに構築されており、ユーザーは自然言語でプラットフォームと対話して、ナレッジが集約された精度の高い情報を得られるという。
OverflowAIの詳細は公式ブログの次の記事にまとめられている。
OverflowAIで提供される主な機能は以下の通り。
- 自然言語でStack Overflow内の情報を検索できるチャット型検索機能
- エディタ内で質問し、コード例付きで回答が得られるVisual Studio Codeの拡張機能
- Slackの統合
- Stack Overflow for Teamsの検索の強化
- Stack Overflow for Teamsへのエンタープライズナレッジの取り込み
最近、ChatGPTをはじめとする生成AIの台頭の影響で、Stack Overflowのトラフィックが大幅に減少しているという調査結果が明らかにされた。Stack Overflowは、質問されたコードに対して、コミュニティのメンバーが議論を重ねて回答を導き出すというモデルになっている。一方で生成AIは、回答の正確さが担保されないという問題はあるものの、議論を挟むことなく素早く回答を入手できる。(参考記事:Stack Overflowの役割はChatGPTなどAIチャットに移りつつある | TECH+(テックプラス))
OverflowAIは、このような生成AIの時代に適合した、Stack Overflowによる次の一手と言える。Stack Overflow自体がプログラミングに関する膨大なナレッジベースであるため、これをフル活用したAIソリューションは、AIによる開発者支援の分野に一石を投じることになるかもしれない。