シンガポールに本拠を置く新興企業Silicon Boxは7月20日、「チップレット」技術の今後の需要拡大に対応することを目的とした異種チップレットパッケージング工場をシンガポール国内に開設したことを発表した。
同工場は、シンガポール政府経済開発委員会の支援を受けて20億ドル(約2800億円)を投じて、7万3000平方メートルの敷地に建設され、1200人の雇用創出が期待されるという。
Silicon Boxは、米国の半導体メーカーMarvell Technologyの設立者の1人であるSehat Sutardja氏と、その妻であるWeili Dai氏、およびSilicon BoxのCEOを務めているBJ Han氏によって2年ほど前に創設された企業で、独自のチップレットパッケージング技術を武器に、低コストでの設計柔軟性と高い電気的性能の実現を可能とする相互接続手法を提供するとしている。
同社では、これによりチップレットパッケージングによる新たな半導体製品が半導体バリューチェーン全体に効果的かつ効率的に拡張することができるようになるとしている。
CEOのHan氏は、「Silicon Boxは、新興技術を推進するために不可欠なチップレット特有の課題を解決する準備が整っている。30年以上の経験を持つ専門家チーム、パートナーの重要なエコシステム、独自の相互接続テクノロジーにより、チップレットの設計サイクルが短縮され、新しいデバイスのコストや消費電力が削減され、人工知能(AI)、データセンター、電気自動車(EV)、モバイル、ウェアラブルなどの分野に携わる業界パートナーの市場投入までの時間の短縮を可能にする」と述べている。