Malwarebytesは7月26日(米国時間)、「60,000 Androids have stalkerware-type app Spyhide installed」において、ストーカーウェア型アプリである「Spyhide」が約6万台のAndroidデバイスにインストールされていると報じた。デバイスに保存されている連絡先やメッセージ、写真、通話ログなどを継続的に盗み出す悪意のあるアプリが多くのAndroidデバイスを侵害していることが明らかになった。
Spyhideは、非常に複雑にコーディングされているストーカーアプリ。ストーカーアプリとは、他人のプライバシを密かに侵害するために悪用されるツール(ソフトウェア、アプリ、デバイス)のことを指し、バックエンドのデータにアクセスしてユーザに関するすべての情報を取得することが可能とされている。通常、この手のツールは親が子供を監視するために使われるが、実際にはストーカー行為やスパイ行為に悪用されている。
主な利用者は、家庭内暴力の加害者とされ、パートナーの同意なしにこれらのプログラムをパートナーのコンピュータまたはモバイルデバイスにインストールすることで知られている。
ハクティビストであるcrimew氏がMalwarebytesのポッドキャストに出演し、スパイウェアであるSpyHideについて語っている。同氏によると、SpyHideのアカウントパネルのソースコードおよびgit履歴をダウンロードできたことを明らかにし、ハッキングによって約230GBのストーカーウェアデータを含む約6万台のAndroidデバイスが侵害されていることを突き止めたと伝えている。
監視ネットワークは各大陸にまたがっているとされ、特にヨーロッパとブラジルには数千人の被害者がいることが確認されている。米国でも3000台以上の侵害されたデバイスが存在することが確認されており、位置情報の量だけで見ても米国の被害者が最も監視されていると報告している。