7月26日から28日にかけて東京ビッグサイトにて開催されているメカトロニクスおよびエレクトロニクスや関連する専門領域の最新技術と製品が展示される専門展示会「TECHNO-FRONTIER 2023(テクノフロンティア2023)」において、Vicorはマウザー・エレクトロニクスとの共同ブースにて、変換効率が98%以上というDC/DCコンバータなどの紹介を行っていた。
注目を集めていた製品の1つが、絶縁型 電圧変換比固定DC/DCコンバータモジュール「BCMシリーズ」の最新製品となる「BCM6135」。同シリーズは変換比が固定となっており、展示されていた中でもイチオシだったのが800V/48V品と400V/48V品。元々同シリーズはデータセンターの電力送電システムや通信基地局の電源システムなど、安定した電力供給が必要とされる電源向けに開発されたもので、そうした入力電圧が安定しているシステムであれば、出力も安定していることから、条件にもよるが、そうした電源での電力変換効率98%以上を達成できるとする。
また、48Vは自動車分野でも近年注目を集めており、800V/48V品の開発が進められている状況にあるとしている。同じく自動車向けで開発中の非絶縁型DC/DCコンバータモジュール「DCMシリーズ」の48V/12V品(DCM3735)の展示も行われているほか、データセンターおよび産業機器向け非絶縁型双方向DC/DCコンバータ「NBMシリーズ」の最新版となる48V/12V品「NBM2317」の展示も行われている。NBM2317は、パッケージ厚を従来品の7.4mmから5mmに薄くしつつ、最大出力1kW・80Aに対応。変換効率も条件によるが最大98%以上を達成できると同社では説明している。
なお、近年の電力コスト増加などを背景としているのか、同社ブースには電源メーカーなどのエンジニアを中心に、これら製品に対して質問をする来場者が多く見受けられており、高電力変換効率ニーズの高まりが感じられた。