中国ファウンドリ大手HuaHong Group(華虹グループ)傘下のShanghai Huali Microelectronics(HLMC:上海華力微電子)が、5年あまり未完成状態となっていたGlobal Foundries(GF)の中国四川省成都の300mmウェハファブを引き継ぐことを決め、成都における求人情報を公開したと中国メディアが報じている。
GFは、2017年に成都で300mm前工程工場建設を始めるも、翌2018年に業績悪化やプロセスの微細化に関する方針転換などを踏まえて設備投資を中止、2020年5月には一度も量産ラインを稼働させることなく閉鎖に至っていた。
こうした動きのため、同工場は閉鎖される前から、同社と成都政府の間で資産処分を巡る法廷闘争が行われており、2019年以降、成都地方人民政府は後を引き継ぐ企業の模索を進め、中国内のYMTCやSMIC、Chengdu Hi-Tech、清華紫光集団などのほかIntel、Tower Semiconductorなどといった外資系とも交渉を重ねてきたものの、いずれの企業とも契約には至らなかった模様である。
今回の一連の中国での報道によると、HLMCは7月20日に、成都拠点における社員募集を開始し、研究開発設計、エンジニアリング技術、電力・環境・安全など7つの分野で募集を進めているという。中国の半導体業界関係者によると、成都政府とHLMCはこれまで長期にわたって成都の半導体工場の売買に向けた交渉を続けてきており、正式な契約は未だ交わされていないようであるが、契約が合意に至ることはほぼ間違いないと見られるとのことである。