アリババクラウドは7月25日、生成AI機能の構築に特化したワンストップソリューション「AnalyticDB」のアップグレード版をリリースしたことを発表した。同ソリューションはベクトルエンジンの機能を強化し、企業がカスタマイズした生成AI機能を構築するためのLLM(Large Language Models:大規模言語モデル)へのアクセスを支援する。
さらに同社は、クラウドネイティブデータベースである「PolarDB」とクラウドネイティブデータウェアハウスである「AnalyticDB」を統合し、包括的なデータ処理・分析機能を提供する「ApsaraDB HTAP(Hybrid Transactional & Analytical Processing)」も発表している。
これにより、AnalyticDBベクトルエンジンはさまざまなLLMと接続し、質問応答機能を提供できるようになっている。同社によると、企業は独自の知識ベースを活用し最短30分でカスタマイズ済みの生成AIアプリケーションを構築し起動できるとのことだ。ユーザーは内部知識を生かして効率的かつ正確なビジネスインサイトを得ることで、業務効率化が見込めるという。
AnalyticDBベクトルエンジンが提供するワンストップ型ソリューションは、同社のデータベース管理プラットフォームを通じて、クラウドネイティブなエンタープライズレベルのデータ保護を提供しながら、財務的・技術的な敷居を引き下げている。
また、同社は海外の顧客向けにPolarDB、AnalyticDB、RDS、Redisを含む10種類のデータベース製品を試用できる無料トライアルプログラムを開始することを明らかにした。なお、これらのソリューション・ポートフォリオは、バックアップ、リストア、モニタリング、マイグレーションをカバーし、効果的なデータベース管理を促進するよう設計されているとのことだ。