サイバーエージェントは7月25日、今年1月に新設した「小売GXセンター」において、IoT(Internet of Things:モノのインターネット)技術を活用した独自の省エネソリューションの提供を開始することを発表した。多店舗を展開する小売企業や、業種を問わずにオフィスビルを持つ企業を主な対象として、従業員環境に配慮した柔軟な運用を支援するという。
昨今は、電気代の高騰や電力需要の高まりなどを受けて、脱炭素経営の中でも特に省エネルギーへの注目が高まっている。その一方で、オフィスビルの既存システムはビル全体や各フロアの空調・照明を一括管理している場合が多く、省エネルギーに向けた取り組みは利用者の快適性が考慮されていないことや、照明の明るさ・空調の温度を柔軟に調整できないことが課題となっていた。
そこで同社はAI(Artificial Intelligence:人工知能)やロボティクス技術の研究開発に取り組んできた知見を活用して、導入するだけで照明や空調を柔軟かつ効率的に制御可能とすることを目的とした、独自の省エネルギーソリューションを提供開始するとのことだ。
これにより、フロアにセンサーを配置することで客数や従業員の滞在傾向に合わせた省エネモデルを構築して運用し、従業員が働きやすい環境を維持しながらフロアごとに節電が可能になるという。同ソリューションは2025年度中にオフィスビルを持つ企業を含む100社への導入を目指すとしている。