メディカル・データ・ビジョン(以下、MDV)は7月24日、ディー・エヌ・エー(以下、DeNA)グループでヘルスケア事業を展開するDeSCヘルスケアと共同開発した「拡大推計機能」について、患者数や処方日数、処方量などを分析可能なWeb分析ツール「MDV analyzer」に搭載したことを発表した。

両社が開発した拡大推計機能は、DeSCヘルスケアが提供する健保組合、国民健康保険、後期高齢者医療制度の保険者データを、台帳情報と突合した上で各保険者データ種別ごとに有病率を算出する。さらに、MDVが保有する診療データ(病院データ)や保険者データ、各自治体の加入者数などを活用して全国値を算出可能だ。

  • 「MDV analyzer」拡大推計機能の画面の例

    「MDV analyzer」拡大推計機能の画面の例

同機能の主な利用場面としては、0〜100歳の高精度な性年齢別の市場把握や、当局からの照会事項に対する全国値としての活用のほか、新薬開発による市場予測などにも使えるとのことだ。

MDVは医療機関から二次利用許諾を得た匿名加工データを集積しており、2023年6月末時点で4406万人の診療データベースを保有する。また、DeNAグループとの業務提携により、健保・国保・後期高齢を含む保険者データは1946万人だという。なお、今回の拡大推計機能では、保険者データのうちのDeSCが保有する分のみを使って推計値を算出する。

  • 診療データベースの推移

    診療データベースの推移