デンソーは7月10日、内燃機関製品におけるセラミック製品の一部事業譲渡について、日本特殊陶業と検討を開始することを同日開催の取締役会において決議し、両社で基本合意に達したことを発表した。

今回、事業譲渡の対象となるのはデンソーの内燃機関製品のうち、スパークプラグならびに排気センサー(O2センサー・空燃比(A/F)センサー)で、これらの国内外含めた開発・製造・販売機能の事業譲渡に向けた検討が開始されることとなる。

デンソーでは、世界有数のセラミック技術力を持つ日本特殊陶業へ、内燃機関のコア製品の1つである同製品を譲渡することにより、両社が持つ技術・ものづくりを融合させ、内燃機関の製品力向上を目指すと説明しているほか、併せて電動化の本格普及に備え、電動化製品の開発を加速させるとともに、電動化によって重要性が増す車両全体のエネルギーマネジメントシステムの開発にも取り組んでいくとしており、こうした取り組みを通じ、内燃機関車や電動車など自動車市場全体で、消費者にとって性能面においても価格面においても魅力ある製品ラインナップを揃えることができるようになると説明している。

なお、今回の基本合意に基づき両社は今後、事業譲渡契約の締結に向け、協議を進めていくこととなるが、事業譲渡の実現には、各国・地域の競争法当局の承認取得などが前提となるとしている。