Microsoftは7月5日(現地時間)、「Windows 365 Frontline is now generally available」において、クラウドPC「Windows 365」の新しい料金プランである「Windows 365 Frontline」の一般提供開始をアナウンスした。
Windows 365 Frontlineはシフト勤務やパートタイム勤務の現場に合わせたサブスクリプションプランで、1つのライセンスで3人の従業員がクラウド上の仮想PCにアクセスできる。2023年4月に発表され、これまで招待制のプレビュー版としてベータテストが行われていた。
Windows 365は、Microsoftのクラウドプラットフォーム上に展開されるサブスクリプション型のクラウドPCサービス。ユーザーは、手元のPCにWindowsをインストールするのではなく、クラウド上の仮想マシンにインストールされたWindowsにリモートアクセスして利用する。場所やPCを選ばずに同じデスクトップ環境を利用できるほか、企業のIT管理者が従業員のPCを一元管理しやすいというメリットもある。
Windows 365 Frontlineは、シフト勤務やパートタイム勤務の従業員が、1台のPCを複数人で共有しているようなシチュエーションを考慮して設計されたプランだという。この用途でWindows 365を導入しようとすると、通常であれば物理的なPCの台数に関係なく、3人分のWindowsラインセスが必要となる。Windows 365 Frontlineでは、1つのライセンスで最大3人が、それぞれ個別に設定されたクラウドPCを利用できる。
ただし、複数のユーザーが同時にクラウドPCを使うことはできない。シフトの交代にあたって、勤務を終了した従業員がクラウドPCからサインアウトし、これから勤務を始める次の従業員が自分のクラウドPCにサインインするというような使い方が想定されている。
Windows 365 Frontlineを利用すれば、従業員の最大人数にかかわらず、同時に働く従業員の数だけを考慮してライセンスを契約すればよいため、企業のコスト最適化につながる。これまでライセンスの問題でクラウドPCを利用する機会がなかった従業員に対しても、クラウドPCを使った柔軟な働き方を選択できる機会が広がるとMicrosoftは説明する。
クラウドPCの同時実行数がライセンスの制限に到達しそうになった際は、管理者向けにアラートが送られるように設定できるという。さらに、需要に合わせて追加のライセンスを購入できる機能も近日中に公開予定とのこと。