KDDI、Starlinkを活用した通信サービスを海上利用向けに提供開始

KDDIは7月3日、衛星ブロードバンドサービス「Starlink（スターリンク）」について、海上利用向けのサービスを提供開始すると発表した。同サービスにより、高速通信が海上でも利用できるようになることで、リアルタイムでの気象情報や海洋情報の取得による安全な運航を支援する。また、データを大量に取り扱う海洋研究のDX（デジタルトランスフォーメーション）や、船舶の自動航行などにも貢献するとのことだ。

船上に設置したFlat High Performanceアンテナ

従来は、海上における通信手段として静止軌道衛星を利用したサービスが利用されている。しかし、これはPCやスマートフォンなど近年のデジタル機器の高速な通信には対応できていない課題があった。また、気象情報や海洋情報がインターネット経由でやり取りされるようになっており、海上でのリアルタイムな情報収集や発信が困難となっている。

そこで同社は、リアルタイムな気象情報と海洋情報の取得および送信による、安全な運航を支援するべく、Starlinkの海上利用向けサービスを開始する。また、緊急時の連絡手段の確保や、長期の乗船など特殊な環境下で働く船員の満足度向上といった課題解決にも寄与するとしている。