電通デジタルは7月3日、「ウェブアクセシビリティプロジェクト」を始動するとともに、ウェブアクセシビリティコンサルティングサービスの提供を開始することを発表した。同サービスでは、企業のWebサイトに対して現状分析や、質の高いクリエイティブへの改善提案、実装、運用のサポートまでコンサルティングを提供する。
ウェブアクセシビリティとは、高齢者や障害のある人などを含めさまざまな人が年齢や身体の制限にかかわらずにWebで提供されている情報にアクセスして利用できるようにすることを指す。
これまでは公的機関に対して推奨されていた取り組みであったが、障害者差別解消法が改正されたことで、2024年4月1日からは民間企業でも障害のある当事者から改善の求めがあった場合に、合理的配慮を提供することが義務化された。
同サービスは「診断コース」「ユーザー検証コース」「主要ページ改善コース」「大規模リニューアルコース」の4つのコースを提供する。診断コースは自社サイトの現状を知りたい人向けだとしており、ヒアリングや診断ツールを用いて、ウェブアクセシビリティの診断結果をレポートする。
ユーザー検証コースでは、障害の当事者や高齢者を対象としたユーザビリティテストを実施する。実際にWebサイトを利用してもらい、フィードバックを取得できる。主要ページ改善コースは診断から改善まで実施したい人向けだという。改善のワイヤーフレームやデザイン提案から実装までサポートする。
大規模リニューアルコースは大規模な改修を前提としたコースで、ウェブアクセシビリティに関する要件定義と達成基準の策定を支援する。リニューアル開始前に、ワイヤーフレーム作成やデザイン、実装などの工程に対する留意点などをレクチャーする勉強会を実施し、さらには運用を見越したガイドラインの作成なども行う。