Microsoftは6月28日(米国時間)、Excel Blogの記事「Spreadsheets in Space just became more powerful with a new API in Microsoft Excel」において、CCP Gamesと協力してMMORPG『EVE Online』用の新しいExcelアドインをリリースしたことを伝えた。
このアドインはExcelのJavaScript APIを利用して作成されており、EVE Onlineのゲーム内データを簡単にExcelのスプレッドシートに抽出して、可視化および分析に使用することができる。
EVE Onlineは、アイスランドのゲーム会社であるCCP Gamesが開発・運営している宇宙を舞台とした大規模マルチプレイヤー型のSFゲーム。プレイヤーは「New Eden」と呼ばれる新宇宙の住人となって、戦闘や資源の採掘、探索や交易などを行う。極めてに自由度が高いゲームであり、ゲーム内の膨大なデータを活用することは、New Edenで生き残るために極めて重要な意味を持っている。
CCP Gamesは、Microsoftの協力を経て、EVE Onlineのプレイヤーがゲーム内データを簡単に活用できるようにするためのExcelアドインを開発した。このアドインを利用することで、キャラクターの資産やアイテムの価値、市場価格、注文の詳細、スキルや財務状況などといった情報を、簡単にExcelのスプレッドシート上にインポートできるという。プログラミングの知識は不要で、アドインを利用してEVE Onlineのアカウントにログインし、キャラクターのメニューからデータを読み込めばよい。データをインポートしたら、レポートやグラフ、チャートなどによって可視化し、次の戦略に役立てることができる。
Microsoftによれば、このExcelアドインはMicrosoft 365のアドインフレームワークを利用して開発されたという。Microsoft 365のアドインフレームワークを使用すると、開発者はJavaScriptを使用してMicrosoft 365アプリケーションのカスタムソリューションを作成できる。Excelの場合、独自のカスタムデータ型を作成し、独自のカスタムデータソースからデータを読み込んで活用することが可能となる。EVE Onlineは、このデータ統合機能を利用してExcelアドインを開発した最初のビデオゲームだという。